人の行動の状態において、最良・最適であるという”フロー”。マジ?
フロー理論をご存じでしょうか?
人の意識が覚醒している時、最良・最適な状態が”フロー”なんだそうです。
アメリカのM・チクセントミハイという博士が考え、広めました。
この理論は、個人の行動に関する理論です。
まずフローを説明します。
そして、なぜ最適なのかについて。
それと、フロー以外の状態についても説明します。
フローとは…
「一つの活動に深く没入しているので他の何ものも問題とならなくなる状態、その経験それ自体が非常に楽しいので、純粋にそれをするということのために多くの時間や労力を費やすような状態」を、M・チクセントミハイがフローと名付けた。
フロー理論の展開より
簡単にいうと、人が一心不乱に何かに没頭しているのがフローですね。
仕事にしろ遊びにしろ、興味あることを主体的に実行していて、深く没入、かつめっちゃ楽しんでいると、フローしてることになります。
俗に言う”ハマっている”ということですね。
フローとは、内発的動機づけられた、自己の没入感覚をともなう「楽しい」経験を指し、私たちはそれを日常生活における最適経験として享受する。たとえば、時間感覚を失うほどにある活動に没頭し、それを楽しみ、また、その活動を通して自尊感情の高まりを感じるといったことは、私たちの誰もが少なからず経験していることではないだろうか。これがフローと言われる経験である。あるいはもう少し認知論的な言い方をするならば、フローとは行為者が行為の場を高い集中力をもって統制し、効果的に環境に働きかけているときに感じる「自己効力感にともなう楽しい経験」を指し、それは、日常生活のなかで私たちが経験する生きがいや充実感と密接な関係をもつと考えられる。
フロー理論の展開より
フローしている時は、行動すること自体が目的になっているんですね。
逆に、何かを得るために行動するでは、フロー状態にはなれないと。
受験勉強、就職活動はたまた会社員生活とかでは、フロー状態になれない・・・。
その行動は手段であって、目的ではないから。うーん…。
であれば本来の目的を忘れ、勉強そのもの、就職活動そのもの、会社での仕事そのものを目的にしちゃえば、フローできちゃうということです!
ですから、目的を忘れて、しこたま作業に没頭すればいい。
いかがでしょうか?(^^)
話は変わりますが、フロー理論を知らずにそれに近いことを書いてました。
詳細はこちら。
フロー以外の状態は?
人の行動の状態は、挑戦している難易度と自分の能力(スキル)で決まり、以下4種類に分けられます。
- フロー:難易度:高、能力(スキル):高
- リラックス・くつろぎ:難易度:低、能力(スキル):高
- 不安:難易度:高、能力(スキル):低
- 無関心・無感動:難易度:低、能力(スキル):低
”フロー”とは、ある程度難しい課題に挑戦していて、それなりの能力(スキル)を発揮できている状態です。
挑戦のしがいがあり、自分の能力(スキル)も発揮できてて、非常に楽しいということ。
”リラックス・くつろぎ”と”不安”は、どのような状態なのでしょうか?
少年野球のコーチという立場で説明します。
彼は、野球の能力(スキル)が少年たちより高く、野球指導の難易度が相手が相手だけに低い。
少年野球のコーチをするという行動は、彼にとって、十分な能力(スキル)の下、楽にできます。
この状態は、”リラックス・くつろぎ”です。
これが少年たちではなく、相手がプロ野球選手やメジャーリーガーだったらどうなるか?
もうわかりますよね、”不安”です。
彼は少年野球のコーチ。なのに、相手が自分よりも格上だったら、指導どころじゃありません。
要は自分の身の丈に合わないことをしようとすると、”不安”状態になるのです。
その挑戦は困難で、自分の能力(スキル)で、歯が立たないことをしようとすると、”不安”です。
最後は、”無関心・無感動”です。
これは簡単。
ぼーっとテレビを見ていたり、ダラダラしている受け身の状態をさします。
挑戦のしがいもなく、何の積み上げもせず、ただ時間を浪費している状態です。
いかがでしょうか?
人の行動において、”フロー”が一番最適な状態といえそうです。
ただし、ずーっと”フロー”というのも、疲れてしまい生産性が落ちてしまいそう。
”リラックス・くつろぎ”と”無関心・無感動”を少し足して、一息つくのがいいですね。
”不安”はいらない、極力避けるようにすべきでしょう。
マイクロフローとは…
マイクロフローとは、家庭・職場・学校などの日常生活にて体験する、ちょっとしたフローのことです。
チェスやロック・クライミングなどのように、趣味そのものでフローしちゃうのではなく、普段の何気ない行動でフローしてしまうのが、マイクロフロー。
これを取り入れると何がいいのか?
少なくとも、不安や無関心・無感動で、悩まされなくなるでしょう。
あと、充実した時間を過ごせますから、後悔して悩んだりせずに済みます。( ^ω^)b
例:大学生のマイクロフロー
生産的活動
- 学習活動
- サークル活動
- アルバイト
- 就職活動
レジャー活動
- 社交活動
- スポーツ・ゲーム
- 映画・ビデオ鑑賞
- 趣味
生活維持活動
- 食事等
その他の活動
- バイク・車の運転
- 考え事
「活動の方向性や構造」が比較的明確で注意の集中を必要とする活動においてフローがより多く経験されていることがわかる。
フロー理論の展開より
大学生の場合ですけど、こんなことするとフロー状態になったという、具体的な行動例です。
これを参考に、自分の行動を振り返ってみてはいかがでしょうか?
似たような行動で、フロー状態になっているかもしれませんね。(^^)
例:大学生のマイクロ無関心・無感動
レジャー活動
- テレビ視聴
- ラジオ・音楽鑑賞
生活維持活動
- 身支度
- 休憩・昼寝
その他の活動
- 移動(徒歩・バス等)
- 何かしようとしていた
- ボーとしていた
それほど注意力を必要とせず、その方向性や構造のはっきりしていない活動において、大学生はアパシー状態を多く経験しているのである。
フロー理論の展開より
アパシー状態とは、無関心・無感動とおなじです。
ちょっと時間の使い方としてはもったいないのですが、この活動状態を「無し」にはできません。
ずーっと、フローしてたら、疲れてしまいますし…。
無関心・無感動なことや、リラックス・くつろぎなことも、そこそこする。
そして、フローに突入というわけです。
会社員もマイクロフロー
本来、人は、仕事から多くを学ぶことができる。出発点としては、同僚の仕事を見、真似をすることによって学習する。さらに、学習によって情報が蓄積され、仕事の成功が生まれる。そのことによって、心理的エネルギーが変化し、さらにそのエネルギーが学習を変化させていく。つまり、学習によって新たな発見をすることが仕事をフローに転換する際に重要である。また、その結果、組織全体としても情報蓄積が行われる。個人のレベルでは、同僚やプロジェクトチームなどと互いに学び合うことによりコミュニケーションが生じ、さらに、情報を共有しているということから信頼が生まれる。各自があるネットワークのなかの一員であると感じることから、一体感や安心感、勢いなども生み出される。
フロー理論より
スゴい前向きなことが書いてあって、とてもびっくりしました。( ;゜Д゜)
これが実行できるのであれば、確かにどんな職場でもやっていけそうです。
日本の会社が特殊なんですかね。
会社にいると分かると思いますが、常に監視されている感じなんですよ。
だから、問題を起こさないように、確実にできることだけを愚直に取り組む。
日本の会社では、決してチャレンジしない。と、いうかできない…。
だって、失敗すると責任が追求され、原因追求&再発防止策の策定を、強制的にやらされます。
しかも、延々と。ダメ出しもされまくりです。
これは、ハッキリ言っていじめです!
いづれこころ折れて、うつか自殺となります。(-_-;
恐いですね、日本の会社って。
こちらの記事も参考にしていただけると幸いです。
まとめ
参考文献
フロー理論を知りたい方はこちら。
フローの具体例についてはこちら。
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