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人の行動の状態において、最良・最適であるという”フロー”。(2)

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フロー理論の続きです。

人の意識が覚醒している時、最良・最適な状態が”フロー”でした。
アメリカのM・チクセントミハイという博士が考え、広められた。

この理論は、個人の行動に関する理論…でしたね

フロー理論の前回記事はこちら。

今回も本から、考えさせられる事例をいくつか紹介します。( ^ω^)b

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新入社員が突然会社を辞める理由

また、新入社員が大きな期待と不安をもって企業に入社し、数ヶ月たつと、挑戦の機会や学習の機会が少ないことから退屈を感じるようなことがある。入社前に予想した仕事とは異なる単純な仕事の繰り返しや興味のもてない仕事を長期間与えられることによって、仕事へ心理的エネルギーを注ぎ込むことができなくなり、疎外されることとなるのである。

フロー理論より

大企業や独立行政法人など安定した会社や法人に、苦労の末なんとか入ったにもかかわらず、新入社員が突然辞める理由がこれです。

大概の会社は、新入社員に試練を与えます。
長時間パソコンの前に座らせ、定時まで時間を潰すことを強制する。
寝てたり、おしゃべりしてたりすると怒られ、いかにも仕事しているようにパソコンを操作し、演技し続けることが要求される。
理不尽ですが、現実です。
ぶっちゃけ、放置プレイという拷問ですよ。(-_-;

人は長時間じっとしていられない、のです

それを続けるよう強制されるぐらいだったら、たとえ、安定した定期的な収入が見込まれたとしても、それすら放棄する。
若いから、次の職場もなんとかなる、と思うのでしょう…。
…ですが、残念…。
次の職場も、必ずじっとしていることを強いられるます。

日本の会社に勤める以上、この試練からは逃れられません。
それに、いつ気づくことができるか?
これに早く気づけば、対策を講じて、なんとか乗り切ることができます!
新入社員は、長時間職場に耐えられるか、忍耐力が試されるのです。

講じる対策はこちら。

人が企業で働かなくなる理由

なぜ、若者たちが働く意欲をもたないのであろうか。豊かな時代にあって、衣食住を親に依存することが可能であるということもあろう。また、企業の採用が減り、簡単に仕事が得られなくなってきているため、努力をしても無駄だというあきらめもあるのかもしれない。しかし、より本質的な問題として、仕事に意味を見出すことができない、仕事のなかに自分なりの目的を見つけられないという目的意識の欠如があるのではないだろうか。あるいは、仕事からは楽しさを得られず、苦痛に満ちた生活が待っていると感じているのではないだろうか。

フロー理論より

新入社員と同じですね。
要は、無関心・無感動・不安な状態がずーっと続くようでつらい、と。
長時間、無意味なことをさせられて、ただ時間が過ぎることに耐えられない。

気持ちはとても分かります。
ですが、平成から続く令和日本において、やっぱり重視すべきは定期的かつ安定な収入です。

この定期的かつ安定な収入は、バイトではまかなえません。
それをやったら、身体がぼろぼろになるまで働かないといけない。

一方、パソコンの前でぼーっとしてればいい。(ツライでしょうが…)
ってゆーか、みんなトイレにこもって、スマホして時間潰していますよ。┐(´~`)┌

とにかく、今、手にしている安定した生活は、どんなツラくても決して手放してはいけません。
今の会社を辞めたいと思った方はこちら。

外発的報酬・動機づけという罠

第一に、受け取る金銭的報酬が前回より減少したりしたとき、人は、それを罰と感じる。つまり、報酬は、罰になりうる。罰は、通常、改善ではなく反抗と弁明と怒りを生じさせ、せいぜい不本意ながらの服従を引き出すだけである。
第二に、外発的報酬は、社員の等級づけを行うことにつながり、チームワークを壊し、上司と部下との縦の関係も崩壊する。
第三に、外発的報酬は、組織内の問題に対して擬似的解決に貢献するだけで、本質的な問題の解決に取り組むことを阻止する。
第四に、外発的報酬は、人々の、リスクを冒して仕事の質をあげようとする努力や創造性に富んだ発想や行動に挑戦する意欲を低下させる。
第五に、外発的動機づけは内発的動機づけより効果が劣るにとどまらず、内発的動機づけによる効果を小さくさせることがある。つまり、経営者が従業員に、仕事をよくやれば何をもらえるかを考えさせればさせるほど、従業員は仕事そのものへの興味を失うことになる。
第六に、外発的報酬の重視は、金銭的要素を重んずる態度を組織内に造り出すことになる。

フロー理論より

フロー理論では、行動すること自体が目的なんで、外発的動機づけは不要としています。
むしろ外発的動機づけは、害悪であると。

上記引用では、会社の経営者は、報酬で社員をコントロールできない、と書かれています。
日本の会社の経営者は、給料さえ出せば人は働くと思っている。
たし
かに、働きます…。
…でも、イヤイヤで最低限です。

人は、お金もらっても、やる気スイッチが入らない。
子供におこづかいあげて勉強させても、最初はしますがそのうちしなくなります。

とにかく、お金が絡むとつまらなくなるんですよね。
このブログも報酬が目的だと、つまらなくなり、フローできない、ということになります。
うーん…。(´・ω・`)

お金は、生活する上で必要な生きるための道具・手段です。
お金を稼ぐのが目的になると、外発的動機づけとなり問題が多発、なにごともうまくいかなくなってしまう。
いかに、行動すること自体を目的にすることが大事であるかが分かります。

だから、次のとおり、たたすべきことをする、のです。


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中年既婚女性はフローする必要がない

フロー理論は、”フロー状況=最適状況”を前提としているが、この分析結果をみるかぎりでは、フローよりも退屈文脈の方が最適状況に近いように思われた。退屈(低挑戦×高能力)の状況が多くなるほど、「楽しさ」「充足感」「肯定的感情(幸福感)」は高まり、状況に対する「統制感」も強まるなど、退屈状況は全般的な経験の質向上にプラスの影響を及ぼしていたからである。以上の結果は、本調査対象のようなごく一般的な中年既婚女性にとって、フローは真に最適な文脈であるのか、再考を促す契機となろう。可能な解釈としては、中年既婚女性の場合は特に、フローという挑戦的な活動の機会よりも、リラックス・くつろぎの場に楽しさを感じるのではないかということである。

フロー理論より

なるほど。
中年既婚女性の場合は、リラックス・くつろぎが最適なんですね。

ちなみに、退屈文脈=リラックス・くつろぎです。
ガツガツしない、無理な挑戦もしない、余裕のある大人の女性ということですね。

我々男子が、このような女性に憧れる理由はコレですかね。(^^;

自己目的的パーソナリティ…

自己目的的パーソナリティをもつ人々は、職場環境が劣悪な場合であっても、そのなかで、挑戦の機会を感知する視野をもつことができる。また、心理的エネルギーが投入されることによって、自らの意思でその仕事を自由に選び取ったようにも感じられ、劣悪な環境における仕事という、多くの人々にとっては束縛と思えるような状況を自由と創造性を表現する機会へと変えることに成功するのである。

フロー理論より

スゴいですね、自己目的的パーソナリティ…。( ̄□ ̄;)
要は、強力なポジティブ・シンキング持ち、といったところでしょうか…。

マイナスな環境において、自己目的的パーソナリティを使い、プラスな環境にしてしまう!
コレできたら、恐いものなしですよね。

だって、環境に支配されるのではなく、自分の力で環境を変えてしまう、ってんですから…。
普通の人は、環境に支配されておしまいです。
そのまま、ショボーンですよ。(´・ω・`)

無敵ですよ、この自己目的的パーソナリティって…。
この自己目的的パーソナリティ、どうやってモノにするかは宿題とさせてください。

まとめ

たまき
たまき
理不尽な職場や外発的報酬など、フローが阻害される要因について説明しました。これらを認識し、あなたはただすべきことをする、ようにします。

れな
れな
既婚の大人な女性は、リラックス・くつろぎもありなんですね。

おすすめ本

フロー理論を知りたい方はこちら。

フローの具体例についてはこちら。